A.C.シエナ情報ブログ “今日のSIENA”

7年目のセリエA、正念場。

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ACシエナ観戦記 (04-05 / Giornata 31゜-32゜)  ~54~

前回は怖げなアンチャンの運転するタクシーで、空港へ向かう列車の出るオスティエンセ駅に到着したところまででした。

その後そこまでして定時前に乗り込んだ飛行機は、悪天候のため2時間強の遅れ、パリに着いた時には私が乗るはずだった日本行きの便はとっくに飛び立っていました。

振り替え手続きの窓口で並ぶことまた1時間。ここの窓口のお嬢さんの1人がとんでもなくかわいくて、それが待ち時間の唯一の慰めでした。いくつかある窓口のうち、彼女のとこに当たれ!彼女のとこに当たれ!と念じていました(馬鹿ですいません)。
祈りの甲斐あって私は彼女の窓口に。手続きをする彼女を見つめていると、疲れが癒されていくのを感じました。
彼女が新しい便と、それを待つ間のことを説明してくれます。振り替えられた便は23:25分の離陸。今はまだ午後1時過ぎです。まだ10時間以上あります。食事券を2枚渡され、これでこの空港内の店全てでサンドイッチとドリンクが2回召し上がれますと教えてくれます。美人から手渡されるとなお嬉しい。メルシ、と言って窓口を離れました。

どうせそんなに時間があるなら、パリ市内でも見に行けば良かったのですが、そこまでの頭も回らず結局空港で10時間近くうだうだと暇をつぶしていました。

そんなこんなで日本に着いたのはホテルを出てから丸24時間ほど経ってから。過酷な道のりでした。

その後私の危惧した通り、シエナは続くウディネーゼ、インテル戦を連敗。連勝で15位まで上がった順位は、その後勝ったり負けたりしながら最終節の1試合を残した時点で降格圏の18位まで下がってしまいました。その最終節、アタランタ戦に勝利し滑り込みの残留決定。
正直このアタランタ戦も現地に行きたくて堪らなかったのですが、そんな余裕は無く泣く泣く断念。
これで降格したら悔やんでも悔やみきれなかったところですが、そこは無事残留してくれました。私が見に行った2勝のおかげですよね。

そんなこんなでまたセリエAにシエナはいます。事情が許せばまた今シーズンも行きたいんですが、どうかなあ・・・

ともあれ、これを持ちましてこの観戦記も終了といたします。
前ローマ法王のご逝去と、新ローマ法王のご誕生、数々のトラブル、ツアつくのみなさま、ソーニョ・シエナの店員さんを含め、この旅行で出会った人々、そして何より奇跡的な2つの勝利を見せてくれたA.C.シエナ、すべてのことにありがとうと言いたいと思います。それから日本で私の帰りを待っていてくれた皆さんにも、本当に感謝しています。ありがとうございました。

そしてこの長々と続いた観戦記を読んでいただいた皆様。本当にありがとうございました!また何か皆様に楽しんでいただけるものをここで書くことが出来ればと思います。どうぞお楽しみに!
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ACシエナ観戦記 (04-05 / Giornata 31゜-32゜)  ~53~

Senesi

まずこの画像が、試合後勝利に沸くオリンピコの数百人のセネージ(=シエナ人たち)と、彼らに駆け寄るシエナの選手たちです。右上隅にうじゃっ、と密集しているのがセネージですね。
携帯で撮ったこの程度の写真ばかりで、載せなくてもいいかと思っていたのですが、ま、一応ということで。この心細い感じが伝わるでしょうか?

前回はローマ敗戦のあとのスタジアムと、帰途に着くロマニスタたちの様子でした。

きっちり朝4時に目を覚まし、荷物をまとめてホテルをチェックアウトします。

事前に確認しておいたところ、地下鉄が動き出してからでは7時半の私の飛行機にはぎりぎりの時間になってしまうため、タクシーで空港行きの列車が出るローマ・オスティエンセ駅まで移動し、そこからの始発に乗ることにします。前日フロントにタクシーの予約を頼んだところ、市内の移動なら予約は必要ないと教えてもらい、出発時に呼んでもらうことに。

と言うわけでアドバイスどおりにチェックアウトの際にタクシーの手配を頼んだのですが、タクシーの局が電話に出ないと言われます。えええ、という感じですが、年配のフロントのおじさんが、駅前には留まってるから、そこで捕まえられる、大丈夫だと言って私を送り出してくれます。

それができるか心配だから頼んでんじゃねぇかよーー、と思いましたが、もうここは行くしかありません。

タクシー乗り場に留まっているタクシーのうち1台の窓をノックすると、身長180いくつの、派手な革ジャンに身を包んだいかついアンチャンが出てきて、「何か用か」ってな雰囲気でこっちを見下ろしてきます。
この時点で内心怯みまくっているのですが、こういう時に弱気を見せるとかえって向こうの機嫌を損ねるので、グッとこらえて「ローマ・オスティエンセ、OK?」と伝え、タクシーに乗り込みます。

道中アンチャンがイタリア語で何やら話しかけてくるのですが、「ノンイタリアーノ!ローマオスティエンセ!」とシャットアウトし、とにかく無事駅まで辿り着けることを祈りながら車に乗り続けます。一応意図は伝わったようで、車は間違いなくオスティエンセ駅に向かっているようです。やっと私は一息つくことが出来ました。

ここで思っていたことは、「ここから帰りたくない」ということでした。というのも、あのシエナが私が見ていた試合でミランとローマを破ったというのは何かの偶然だとは思えなくなっていたからです。

「俺が帰ったらシエナがまた勝てなくなってしまう」

恥ずかしながら私はこの時そのことを割りと本気で危惧していました。今からシエナに帰って次のウディネーゼ戦も応援したい・・・という気持ちを抑えるのが大変でした。しかしそんなことは出来ないことも分かっています。

30分ほどでタクシーはオスティエンセ駅に到着。怖そうなアンチャンでしたが、実際は真面目な運転手さんでした。辞書で調べたイタリア語で、「テンガ・イル・レースト(お釣りは取っといて)」と告げ、ちょっと大目のチップを渡して感謝を伝え、車を降りました。

まだ続く

ACシエナ観戦記 (04-05 / Giornata 31゜-32゜)  ~52~

前回マッカローネの追加点によってローマに止めを刺し、2-0でシエナ勝利の笛が吹かれたところまででした。

意図しない結果に収まりの着かないロマニスタたち。私は彼らに目をつけられないよう肩をすくめて大人しくしています。

私のいるS席の人々は怒声を上げながら、次々と立ち去っていきます(やっぱり椅子やら壁やらを蹴りまくりながら)。例のカップルも、「残念だね」「どうしようもないね」なんて話していたのでしょうか、2人で帰って行きました。

一方ここから反対側の、わずか数百名のセネーゼ(=シエナ人)たちは、駆け寄ってきた選手たちに大喝采で応えていました。こんなおっかないところまで来て、本当に大変だったね。でもいいものが見れて良かったね。

そして両ゴール裏の、最も熱烈なティフォージたちは、いつまでもこの場を立ち去ることなく、ローマを鼓舞する歌を歌い、選手と監督たちの名を叫び、彼らを激励していました。

、という言葉がまさに相応しい姿でした。しかも盲愛、溺愛。私はこういう、愚かかもしれないけど、純粋な人間の気持ちというのを見せつけられると、もうそれだけで胸がいっぱいになってしまいます。私は試合よりもこのロマニスタたちを見ることができたことが収穫だったと思います。

しばらく彼らの姿を眺めてから、スタジアムを後にします。バス停までの道のりも何事か怒鳴り散らしながら歩いている人ばかり。きっとみんな今夜はヤケ酒をくらって、明日はろくに仕事にならないことでしょう。

テルミニ駅までのバスに乗り込みましたが、ここはローマ、バスの中も全員ロマニスタです。敗戦に意気消沈するロマニスタに囲まれ、私も仕方なく暗い顔をして見せます。

私のすぐそばにいた少年2人が、あそこは勝って、あそこは負けて、と今日の他の試合の結果を話していました。ひとしきり試合結果を確認して喋ることが無くなると少年の1人が窓の外を見つめながら“Roma Roma”を口ずさみ始めました。なんともいえず、眺めているこちらが淋しくなるような光景でした。勝利の喜びに満ちたシエナの町とは正反対の、首都のプライドを傷つけられた、敗者のせつなさを見ました。

ホテルに帰るともう夜の12時を回っていました。
帰り道、一週間チーズとトマトのイタリアの味つけのものしか口にしていなかった私は、唯一まだ開いていたマクドナルドでハンバーガーのセットを買って帰ってしまいました。

ドアを閉め、1人きりになってようやくシエナ勝利の喜びを噛み締めることができました。ハンバーガーを頬張りながら(ケチャップの甘みと脂っこいパテが美味い・・・安い舌です・・・)今日と、そしてこの1週間の旅のことを振り返ります。

これから少し寝て、明日は朝7時半の飛行機に乗るために4時起きです。いろんなことがありすぎて、もう半年やそこらイタリアにいたような気がします。とりあえず明日に備えて少しでも寝なくては・・・・・

続きはまた次回!

ACシエナ観戦記 (04-05 / Giornata 31゜-32゜)  ~51~

前回はついにイライラを爆発させたトッティが退場になったところまででした。

帰国後問題のシーンを見ることが出来ました。
トッティがシエナディフェンダーのコロンネーゼを倒し、そのプレーの抗議に詰め寄った彼の顔を手の甲で殴ったようにカメラには映っていました。
コントロカンポ」という人気のカルチョ討論番組でこのシーンが取り上げられていました。コロンネーゼが倒れたのは芝居だという意見もありました。真偽のほどは分かりませんが、手が出ている以上弁解も効かないでしょう。

昨シーズンのローマは、こうやって自分達の手でぶち壊したゲームがいったい何回あったのでしょう。チームの総合力では上回りながら、トッティ、カッサーノ、メクセスといった選手たちがつまらない暴言や暴力で退場になって、格下相手に負けたり、引き分けたり。はっきり言って最低のシーズンでした。

1人少なくなり、しかも他でもないトッティがいなくなったローマが、ここからこの試合をひっくり返せるとは到底思えませんでした。この後、1点を取るために投入されたカッサーノが果敢にシエナゴールへと挑戦するのですが、とにかくシエナのディフェンスは分厚く、1人が頑張ったところでどうなるものでもありません。

後半80分、センターバックのフェラーリを削ってフォワードのコルヴィア、ウイングのマンシーニに替えて中盤のアクイラーニと、ローマは持てる戦力の全てを投入して1点を取りにかかります。フォーメーションで言えば、2-4-3とでも言うべき状態になっていました。

しかしこの総攻撃も実らず、試合終了間際の後半88分、今度はマッカローネが右サイドへ抜け出して、中央のキエーザへパス。キエーザは完全にフリーでした。私は「あ、また入る」と思いました。
予想通りこれをキエーザがペナルティエリアの外からゴール右下隅へ突き刺し、追加点。現地では簡単に決めたように見えましたが、VTRを見ると左足で絶妙なコースへ流し込む難しいシュートでした。さすがキエーザと惚れ惚れする一撃です。

またもやスタジアムが怒号に揺れます。セネーゼの一角だけが歓喜に包まれています。
試合時間は残り2分、点差は2点。勝敗は決したと言っていいでしょう。席を立ち、出口へ向かう人もちらほら。

ローマはロスタイムにはまたキエーザにペナルティエリア内でシュートを撃たれてしまいます。これは高く打ち上げてしまい、得点には結びつきませんでした。点を取りに行っていた以上仕方が無いとはいえ、ローマの守備はズタズタでした。

結局0-2のまま試合終了のホイッスル。シエナがローマに、ここスタディオ・オリンピコで勝ってしまいました。しかも私の目の前で。

続きはまた次回!

ACシエナ観戦記 (04-05 / Giornata 31゜-32゜)  ~50~

前回はエース、キエーザの投入直後に生まれたシエナの先制点と、怒り狂うロマニスタたちについてでした。

失点を許したローマに対し、ロマニスタたちは激怒しています。全員が立ち上がって、ある人は両手を広げて、ある人は拳を振りかざして喚き散らし、そしてとにかく椅子を蹴りまくります。もしここで「俺はシエナファンだ、やーいざまあみろ」なんて言ったりしたら・・・安全の、と言うよりも命の保証が無さそうですね。

ローマは以前中田英寿も在籍していましたから、日本人がローマに好感を持っていることはそれほど不自然なことではありません。私はそれに乗じて失点に胸を痛めるローマ好きの日本人・・・といった雰囲気を醸し出すように務めていました。

頭に来ているのはティフォージたちだけではありません。選手たち、そして中でもキャプテン、トッティのイライラは急激に高まっています。

シエナの得点になったプレーのやや後、今度は接触プレーで揉め事があったらしく、両チームの選手が一斉に集まって騒いでいます。誰かと誰かにイエローカード。後で確認したら、テュドルトッティでした(帰国後VTRで見ると、テュドルが倒された後で足を蹴ろうとしてきたトッティの頭を張っ倒し、なにすんだよと詰め寄ってきたトッティをさらにビンタ。この人もすごいですね)。

もうこの頃からこのゲームはおかしくなってしまいました。ローマがいわゆる緊張が切れてしまった状態で、これはいよいよシエナが勝つぞという雰囲気が濃厚になって来ます。

パスもつながるし、シュートも撃てるローマ。それでもまったく点を取られる気がしません。残り時間は30分もありません。これぐらいなら凌げるぞと思って見ていた矢先、会場にああっ、という驚きの声が響きます。

私はその時ボールの行方を見ていました。そのため事態が全く飲み込めなかったのですが、ボールと全く関係の無いところで「何か」が起こった模様。審判が駆け寄ってカードを突きつけました。カードの色は赤。

一瞬うち(シエナ)の誰かか!?と心配しましたが、赤と黄色のシャツの選手がすたすたとピッチを後にしていくのを見て、ローマの誰かが退場になったことを知ります。この時点では誰なのか、そして何故なのかまるで分かりません。

一人少なくなり、いよいよ敗色濃厚となったところでローマのコンティ監督がいよいよカッサーノを投入してきました。これでついにトッティ、カッサーノ、モンテッラのトリデンテがそろった訳です。

これからが正念場だぞ、と改めてゲームに集中した私でしたが、ネットの速報を見て実は退場になったのはそのトリデンテの1人、トッティだったことを知ります。3トップへの変更ではなく、2トップの欠けた一角を補充するための交替。

結局怖れていた(そして少しだけ楽しみにしていた)トリデンテを見ることは出来ませんでした。私は拍子抜けしてしまいました。

続きはまた次回!

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